京都フュージョニアリングと大同特殊鋼が低放射化バナジウム合金の実用製造技術確立を目指して共同開発を開始。累計約200kgの高純度素材の溶解・鍛造に成功し、加工材製造までの一貫プロセスの検証とブランケットの試作開始を見据える。
核融合炉のブランケット構造材を想定した低放射化バナジウム合金の実用製造技術を確立するため、京都フュージョニアリングと大同特殊鋼が共同開発を発表した。両社は材料の溶解・鍛造を含む一連の製造プロセスの検証を進め、実用化に向けた体制を整える。KFは高温環境での耐性や不純物制御の観点からの評価方法を活用する。
今回の共同開発では、これまでに累計約200キログラムの高純度低放射化バナジウム合金の溶解および鍛造丸棒と板形状加工材の製造に成功したことが明らかになっている。現在は加工材製造までの一貫プロセスの確立を目指し、検証を続けている。KFは実用化に向けたブランケットの試作も行う予定だ。
高純度バナジウム合金は約700度の高温環境における強度と、冷却材との適合性が求められる。実用規模での製造は世界的にも限られており、両社はKFが持つ設計・評価知見と大同特殊鋼の製造技術を組み合わせ、ブランケット材の実用規模製造プロセスを確立することを目指す。
現時点ではバナジウム合金板材・丸棒など加工材製造までの一連のプロセス検証を進めており、8月時点で初期加工材が完成しており、今後約70キログラムを納品する計画がある。KFはこれら材料を加工・接合し、来年をめどにブランケットモックアップの製作を開始する見通しだ。