厚生労働省が残業指導の運用を柔軟化する方針を示す中、日本企業には長時間労働に依存しない経営へ転換する動きが改めて問われている。制度運用の変更後も健康確保と持続成長の両立が重要課題とされる。
厚生労働省は9月から残業削減を巡る労働基準監督署の指導を見直す方針を示しており、日本企業は長時間労働に依存しない経営体制の構築を求められている。制度運用の柔軟化が進む中でも、従業員の健康確保と企業の成長を両立させることが改めて焦点となる。
時間外労働の上限規制自体は働き方改革関連法に基づき維持され、36協定の原則上限は月45時間・年360時間、特別条項付きでも月100時間未満・年720時間までとされ、臨時的な事情に限り認められている。今後は従業員の健康確保措置を重視した点検が中心になる見通し。
長時間労働の常態化は子育てや介護を担う人の働きやすさを損ない、多様な人材の確保を難しくする。人口減少下で柔軟な働き方を整備することが企業の競争力と生産性向上につながるとの見方が広がっている。
企業にはAIなどを活用した業務効率化を進め、労働時間規制の議論が進む局面でも健康保護を前提に生産性を高める取り組みが求められている。以前の記事では、特別条項付き企業にも月45時間の適用を見直す方針が取り上げられ、支援策の拡充も整理されていた。