東京海上ホールディングスは2026年8月に株式分割を発表し個人投資家の参入機会を拡大。併せてバークシャー・ハサウェイの保険子会社による出資と、千葉豪雨や物価高といったリスクが長期投資視点でどう作用するかを整理する。
東京海上ホールディングスは2026年8月に株式を1株15株へ分割する大規模な分割を発表した。これにより、9月時点の終値基準で100株購入の目安が約82万円から、分割後は約5万5千円程度から投資可能になる見込みだ。併せて、バークシャー・ハサウェイの保険子会社が2026年3月に東京海上へ約2874億円を出資し、再保険やM&Aを含む戦略的提携を進めた。
2026年のリスク要因として、千葉豪雨の影響と物価上昇による保険料・修理費の上昇が挙げられる。豪雨に伴う車両保険の事故受付件数は2万307件、支払保険金は約206億円、火災保険は1万1495件、支払約143億円、半月程度で約354億円の支払い見込みとなっている。さらに台風25号の影響も続いており、千葉県は被害地域の拡大を報告している。
自動車保険の保険金単価は2025年度に前年比7%、2026年度には約6%上昇を見込んでおり、修理費の上昇が保険会社の支払額を押し上げる可能性がある。一方、東京海上は保険料の引き上げを2025年1月3.5%、同年10月8.5%に実施、2026年10月にも平均6.5%の引き上げを予定しており、保険料収入は2026年8月時点で前年同月比7.6%増となっている。
海外事業のリスクとしてサイバー保険やD&O保険など高収益分野の引受に伴う損失の予測難しさが指摘される一方、損失発生後の資本と価格設定の見直しで収益性を回復させる余地があると考えられている。長期投資の観点からは、日本の安定事業を基盤に海外成長へ資本を振り向け、分散経営でリスクを分散できる点が評価されている。