日銀が基調的な物価上昇率が2%に到達したと判断した。中東情勢の影響を除く物価動向が目標にほぼ整合するとされ、今後の安定的な維持を巡る議論が続く。
日銀は10月30日の決定会合で、基調的な物価の上昇率が目標の2%に到達したと判断したと伝えられている。平成25年の目標設定から約14年を経ての到達で、物価高の影響を受ける国民の体感とのズレにも言及している。
日々の物価高の背景には中東情勢の悪化などの一時的要因を除く基調的な物価の動きがあり、現在は賃上げと物価上昇が緩やかに相互に下支えする水準にあるとされる。賃上げを伴う適度な物価上昇は経済を活性化する土台とされ、今後もこの好循環を維持することが課題とされている。
今後の政策運用では、インフレが過度に加速する事態を避ける必要がある。利上げの継続が検討課題となる一方で過度な金融引き締めによる景気冷えを避けるため、機動的な政策運営と中立金利の水準の見極めが重要と指摘されている。決定会合では前回の利上げ影響を見極めるため政策金利を据え置いた。
日銀は長期的には緩和的な金融環境を転換させつつ、政府との連携を密にする方針も示唆されている。脱デフレの達成を巡る政府と日銀の整合性に関する論点や、共同声明の見直し検討が取り沙池される可能性がある。