BCGの2026年1〜8月の世界M&A動向で取引総額は前年比15%増となり、メガディールは過去最多の件数を記録した。日本市場は引き続き堅調で、2026年の案件数は前年比2.8%増と見込まれる。
世界のM&A取引総額は2026年1〜8月期に前年同期比で15%増加し、取引総額の伸びは長期平均を上回った。一方、価額100億ドル超のメガディール件数は37件となり、2021年に記録した32件を上回り過去最多となった。
市場を測る指標「M&Aセンチメント・インデックス」は2026年1〜8月期に83となり、年初の79から上昇したが長期平均の100を下回る水準が続く。金融・不動産が最も高く、ヘルスケア・エネルギーがこれに続く一方、産業財・消費財・テクノロジーは低い水準にとどまった。
日本市場では案件数が堅調に推移し、2026年通年で2025年比2.8%増を予測。コーポレートガバナンス強化や資本効率改善の要請、健全なバランスシート、アクティビストの動向などが背景にある。2025年の3テーマ「事業開発」「グローバル展開」「業界再編」は2026年も継続し、新たな注目としてTOBの成立例や買収提案の動きが挙げられている。
レポートの共著者で日本リーダーを務める横瀧崇氏は、豊田自動織機へのTOB成立やデンソーによるローム買収提案などを挙げ、今後はM&Aを企業価値創造の経営アジェンダとして捉えることが重要と指摘した。