九州FGと地方総研が南九州3県の電子デバイス投資の経済波及効果を公表。2022~2031年の設備投資と生産から、地域経済への影響が累計約13.8兆円、GRPへの影響は約6.9兆円と試算された。
南九州3県(熊本・鹿児島・宮崎)を対象に、JASMをはじめとする企業の設備投資と稼働・生産が地域経済に与える影響を公表した。対象期間は2022年~2031年で、総投資額は6兆8284億円、件数は276件とされる。熊本県が263件・5兆5959億円、鹿児島県が8件・9084億円、宮崎県が5件・3241億円として合計となる。
南九州3県の経済波及効果は、設備投資起点で4兆8817億円(熊本)、8059億円(鹿児島)、2188億円(宮崎)となり、合計5兆9065億円。生産起点では熊本5兆8415億円、鹿児島8145億円、宮崎1兆2857億円で、合計7兆9417億円。設備投資と生産を合わせた10年間の経済波及効果は約13.8兆円、GRPへの影響は設備投資3兆2966億円、生産3兆6346億円で合計6.9兆円とされる。
3県間の調達1%増の場合の追加波及効果は2160億円、GRP増加は983億円。2023年度の名目GRPに対する押し上げは熊本0.4%、鹿児島0.6%、宮崎0.9%、合計0.6%と試算。さらに全体として、産業集積が進む中で相互調達の促進が重要だと指摘されている。
電子デバイス関連の工場や拠点の誘致だけでなく、南九州域内へ波及を定着させるには、材料・部品・製造装置・物流・保守などの相互調達を3県間で増やす必要があるとされる。九州FGは融資支援として、肥後銀行と鹿児島銀行を通じた電子デバイス関連向け貸出金が2022年4月~2026年9月で累計4200億円、TSMCサプライチェーンへの参入支援は累計41件と報告している。