外国為替市場で円相場が対ドルで一時156円台後半へ急騰し、政府と日銀は円買い介入の準備段階とされるレートチェックを実施した。日銀の利上げ決定後も円安が進んだ背景や、これまでの介入経緯、今後の展望が伝えられる。
外国為替市場では18日深夜から19日未明にかけて円が対ドルで一時1円以上急騰し、1ドル=156円台後半を付けた。政府と日銀が円買い介入の準備段階とされるレートチェックを行ったことが、政府関係者への取材で明らかになった。日銀は18日の政策決定会合で金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決定したが、市場には利上げを巡る委員の分裂観測が広がり、円売り・ドル買いが優勢となった。
日銀の利上げ決定後も円安が進んだ背景には、政策委員の意見分裂が追加利上げのハードルを高めるとの見方が広がっている。レートチェックは実際の介入ではなく資金移動を伴わないものだが、当局の姿勢を示す市場シグナルとして機能した。
今回のレートチェック実施は、7月下旬に実施された大規模な円買い介入以来の動きとなる。円相場は7月下旬に164円前後まで急落し、約39年8カ月ぶりの円安水準まで進んだ。政府・日銀は過度な円安を抑制する目的で7月30日に6兆〜7兆円規模の介入を実施し、米日政府は31日に協調介入に踏み切った。
市場では今回のレートチェックが日銀の金融政策運営と米国の金利動向を見極めるうえでの警戒感を示すものとして受け止められている。介入の実施と同義ではないものの、今後の為替相場の焦点は日銀の政策運営と政府・日銀の介入姿勢に移っていく見通しだ。