日銀の金利上昇を受け、中小企業の金利負担が増加した影響を中小企業32万1953社を対象に試算。金利が0.50ポイント上昇すると平均経常利益が減少し、赤字企業率は27.7%から29.4%へ悪化する。
日銀のマイナス金利解除後、企業向け貸出金利が上昇局面となり、中小企業では利払い負担が増え、収益が圧迫されるとの試算を東京商工リサーチが公表した。推定される支払利息と受取利息の変化を用い、0.25~1.00ポイントの上昇で決算に与える影響を検証している。
金利上昇0.50ポイント時の全産業の赤字企業率は2025年に比べて上昇し、特に不動産業が大きく影響を受けるとされる。不動産業は赤字企業率が5.3ポイント悪化する計算で、土地・建物の取得に伴う借入金依存度の高さが要因とされる。金融・保険業も悪化幅が大きい一方、建設業や情報通信業では悪化幅が小さい。
産業別の試算では不動産関連と水産養殖業の赤字企業率の上昇が目立ち、地区別では近畿が悪化幅で最大、東北・四国・中国でも顕著な悪化がみられる。平均経常利益は不動産業と金融・保険業で大きく減少する一方、建設業・情報通信業は微増となるケースもある。
本調査の対象は財務データ上有利子負債が計上された中小企業32万1,953社(2025年1-12月期)で、金利の上昇が損益に与える影響を分析している。