中東情勢によるエネルギーショックを受け、主要中央銀行が相次いで利上げを実施。2026年9月以降の金利サイクルの転換と新興国の通貨防衛が焦点となる。
中東紛争によるエネルギーショックが金融緩和の長期化を阻み、多くの中央銀行が利上げや政策運営の見直しを迫られた。9月下旬にはFRBがフェデラルファンド金利を3.75~4.00%へ引き上げ、ECBも預金金利を2.5%へ引き上げ、日本銀行は政策金利を1.25%に引き上げた。これにより地域間の政策差が拡大する状況となった。
中国人民銀行は1年物LPRを3.00%、5年物を3.50%に据え置き、基準金利を過去最低水準で維持。フィリピン銀行は5%へ金利を引き上げ、インドネシア銀行は第2四半期の上げ幅を経て政策金利を5.75%に据え置いた。インド準備銀行は5.25%、タイ銀行は1.00%を維持するなど、アジア各国で金利水準の差異が顕著になっている。
次の段階としてFRBのドットプロットは年内に追加利上げを示唆する状況を示し、欧州は12月にも3度目の利上げの可能性が伝えられている。長期金利を抑えつつ成長を支えるためのバランスが政策当局に課題として残り、新興国は資本流出リスクと為替安定の両立を模索する展開が続く見通しだ。
IMFは2026年の世界経済成長を3.0%、2027年を3.4%と予測しており、中東情勢の動向が今後数ヶ月の金利動向を左右する重要な要素であり続けるとの見方が示されている。