12日の東京外国為替市場でドル円は158円台前半を中心に底堅い値動きとなった。原油先物の持ち直しや米長期金利の下げ止まりを背景に、ドル売りの流れは一旦収束した。
午前の取引では序盤にドル売りが先行し、時間外取引のWTI原油先物価格が1バレル=90ドルを割り込んで89ドル61銭まで下落した場面があったが、その後原油価格が90ドル台を回復。ドル円は158円08銭まで下押しした後、158円20銭台まで下値を切り上げた。正午時点のドル円は158円26銭となり、ニューヨーク市場の終値158円31銭と比べて約5銭の安算だった。
午前のドル円の取引レンジは158円07銭から158円40銭。米10年債利回りが5.24%台へ低下し原油相場が軟調だったことでドル売りが優勢となったが、以降の展開では長期金利が高水準で推移するとの見方からドル売りは一服し、下値は限定的だった。ユーロ円は177円36銭程度、ユーロドルは1.1207ドル付近で推移した。
一方で、フランスの財政懸念や政治情勢悪化への警戒感がリスク回避を誘い、円買い圧力も意識された。クロス円は上値が抑えられ、ユーロ円の戻りは限定的だった。市場では米金融政策の引き締め姿勢が長期金利を高水準に保つとの見方が根強く、原油相場の動向が短期的なドル円の方向性を左右する構図が続いた。東京市場が休場で薄商いの環境が続く中、主要通貨は狭いレンジ内での動きとなった。
今後の注目点としては米国の長期金利の動向と原油先物の値動きが挙げられる。原油価格が90ドル台を安定的に維持できるかがドル円の下値支持を占う要素となり、フランスの政治・財政情勢を巡る報道がリスク回避の円買いを誘う可能性もある。今後もクロス円を含む円相場全体の方向性を見極める必要がある。