9月の国内企業物価指数は前月比0.3%の下げ、前年比は6.8%の上昇となり、全体としては鈍化しつつも川下への転嫁はなお続く。AI関連需要の拡大や資源高の影響により、上昇圧力は依然強いとの見方が示された。
9月の国内企業物価指数は前月比で▲0.3%、前年比で+6.8%となり、前年比上昇率は4ヵ月ぶりに7%を下回った。8月の+7.6%から鈍化したものの、農林水産物や石油製品の下落が全体を押し下げた一方、川下への価格転嫁は続き、物価上昇圧力は根強い。
川上・川中では価格上昇に一服感がある一方、川下のプラスチック製品は高い伸びを維持。既往のコスト高の価格転嫁は進み、AI関連需要の拡大を背景に半導体や銅などの価格上昇も目立つ。資源価格の高止まりを踏まえると、川上からの上昇圧力が再燃するリスクにも注意が必要。
川中の合成樹脂は下落したが、川下のプラスチック製品では前年比の上昇が加速。包装資材のプラスチック容器などは大幅に上昇しており、川下企業のコスト負担を重くしている。AI関連需要の影響は輸出物価の上昇にも現れている。
先行きは川下への転嫁が続く見通しで、資源価格の再上昇による新たなコスト上昇圧力にも注意が必要。輸入物価は契約通貨ベースで上昇する局面があり、石油・石炭・天然ガスの上昇が相場を押し上げる可能性が高い。企業物価は当面高水準を保つ見込み。
総じて、9月の企業物価は農林水産物や石油製品の下落で鈍化したが、川下転嫁とAI関連の物価上昇を背景に、当面は高い伸びが続く可能性がある。消費者物価への波及も時間差を伴うとみられる。