AI活用が進む中で企業のセキュリティ運用におけるAIへの信頼が追いつかない実態が示され、ツール導入だけでなく専門家との連携が重視される傾向が浮き彫りになった。
世界的にAI活用が進む中、企業のLLM導入率は高いが、AIをセキュリティ戦略の中心に据える企業はまだ一部にとどまっている。Sapio Researchと Arctic Wolfが実施した調査によると、全体の94%の企業がLLMを導入し、同率でAI機能が製品購買に影響すると回答する一方、セキュリティ戦略の中心にAIを置く企業は14%に留まっている。さらに、限定的な自動対応として悪意のあるIPアドレスのブロックをAIに任せられるとする企業は53%だった。
日本市場では社内LLM利用の許可が89%と高い一方、今後12カ月でAIによる新たな脅威検知能力が向上すると答えた割合は75%で、世界平均の85%を下回った。人材不足への対応として外部専門家とのパートナーシップ強化や、インシデント対応の定額契約を計画する企業は日本で23%程度、世界平均を上回る傾向が見られた。調査は2026年4月1日〜4月30日に世界1,350名の意思決定者を対象に実施され、日本の回答者は75名。
専門家との連携を重視する動きが強まっており、継続的なサポートと迅速な対応を提供できるパートナーの確保が求められている。将来的にはAIと人の知見の組み合わせで意思決定の迅速化と組織のレジリエンス向上が期待される。