山形の地域スーパー「サンエー」が事業を停止し、地場スーパーの倒産が増加している。競争激化と物価高、人手不足という三重苦の中で、M&Aを通じた生存戦略の転換が進む。
地場スーパーの経営環境が厳しくなっており、山形県の地域スーパー「サンエー」が9月1日に事業を停止した。1989年開業、売上高は2005年期に約29億9000万円だったが、競合出店と不採算店の閉鎖で縮小し、2026年5月期には約6億3000万円、負債は約11億500万円に達していた。
TSRの統計では、2025年1月〜11月の「地場スーパー」倒産件数は22件となり、前年同期比46.6%増。コロナ禍以降で最多に迫る水準で、倒産企業の約86.3%が販売不振を原因としている。大手やコンビニとの競争激化が直撃している状況だ。
地場スーパーの苦境は三重苦とされ、競争激化、物価高、人手不足の三点セットが要因として挙げられる。特売・値下げの負担で粗利率が低下し、コスト上昇分を転嫁しきれない点が利益を抑制。物価高倒産は2026年上半期で556件と過去最多を更新した。
この逆風の中、生き残りの手段としてM&Aが定着。北海道のアークスやイズミ、バローホールディングスなどが地域スーパーを傘下に取り込み、買い手もドラッグストアを含む多様な企業へ拡大している。今後は買収後の統合・活用が成長戦略の核となる見通し。