ホルムズ海峡の封鎖が続く中、日本郵船、商船三井、川崎汽船の邦船大手3社が2027年3月期の通期業績見通しを上方修正。遠回りの回避ルートが定着し、VLCC市況が高水準を維持している。
ホルムズ海峡の航行制約が長期化する見通しの中、日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社は2027年3月期の通期業績見通しを引き上げた。これによりエネルギー輸送需要の増加と燃料費高騰が混在する状況の中、長距離輸送の比重が高まっている。
代替ルートとして喜望峰経由の回避ルートが定着し、1航海あたりの日数が増加。これに伴い配船効率の低下と港湾混雑が顕在化した一方、トンマイルの増加が全体の収益構造を押し上げたとの指摘がある。
VLCCを中心とした原油・石油製品の市況が歴史的な高水準となり、定期船・自動車船・ケミカル船での運賃上昇が業績を下支えした。伴野拓司CFOはVLCC市況の強さと長距離輸送の需要増を背景に恩恵が出ていると語った。
3社ともに自動車船事業の減益が共通課題として残る一方、代替ルートの定着と米国発の需要拡大がエネルギー関連事業の利益を押し上げている。具体的には各社が通期予想を上方修正している。
2027年3月期の通期見通しは、ホルムズ海峡の封鎖状態が継続する前提で公表され、日本郵船は経常利益を650億元上方修正、前期比389億円増益の2500億円に引き上げ。商船三井は800億円上方修正の2250億円、川崎汽船は350億円上方修正の1350億円とされた。