日銀が早期追加利上げを検討しており、9月以降の可能性が取り上げられている。円安是正を巡る日米協調と日銀の自主性の行方が焦点となる。
日銀は公表した展望レポートで、エネルギー価格の上昇やAI関連需要の高まり、最近の円安が物価上昇を押し上げるとした。こうした要因から、除く生鮮食品 CPI は2026年度後半に2%を上回る水準まで伸びるとの見通しを示し、上振れリスクが顕在化する場合には早期の対策が検討されるべきだと指摘した。基調的な物価上昇率を2%程度で安定させる観点が重要になると強調された。
「基調的な物価上昇率」が目標を上回らないよう金融政策で調整する場合、これまでの利上げの平均インターバルにとらわれず、より早いタイミングで利上げを行う可能性があるという含みが示された。6月の決定会合後は、従来なら次は12月か来年1月になるが、9月ないし10月にも動く可能性があると読み取れる。
植田和男日銀総裁は、物価の上振れリスクを意識しつつ、次回以降の決定会合で議論を深めていくと表明した。
為替相場の急激な円安是正に向けた日米の協調行動と日銀の利上げ方針が絡むことが、政策運営の自立性に影響しうる点が指摘され、国内景気や企業業績に影響するリスクがあるとの見方が伝えられている。