日銀は基調物価が2%近傍で定着するとの見方を示し、今後も機動的な政策運営を通じて利上げを継続する方針。次の転換点として1.75%を巡る議論が日銀内で焦点となっている。
日銀は、基調的な物価上昇率が2%に到達したことで、物価が2%を定着していくよう機動的な金融政策運用を続ける方針を示した。物価の押し上げリスクは依然として高く、今後も緩和的な金融環境が続くとの認識の下、利上げを継続する見通しだ。
次の利上げについては、現状のまま推移すれば12月もしくは来年1月が見込まれている。中東情勢の緊張などによるコスト上昇の価格転嫁が進むとの見方があり、全国コアCPIの伸びが高止まりする可能性があると日銀内には警戒感がある。
決定会合での展望リポートでは、基調物価が2%を超えて上振れていくリスクがあるとの指摘が再確認された。一方で、賃金の伸びが急速に加速して物価へ二次的波及する兆候は強くないとの見方も根強く、コアCPIのピーク時期や賃上げの動向を注視する必要があるとされている。
日銀内では、次の利上げとして1.75%が転換点になる可能性が議論されており、政策金利を中立金利に早期に近づけるべきとの声もあるが、ショックの出方次第ではこの水準がただの通過点となり得るとの見方もある。現状の政策金利は過去31年ぶりの高水準に達しており、今後の判断は金融環境や経済の底堅さの持続性を見極めて進められる見通しだ。