日本の卸売物価指数は9月に前年同月比6.8%上昇と鈍化、8月の7.6%から伸びが縮小。日銀の利上げ観測は依然として続く。
日本銀行が公表した9月の日本の卸売物価指数は前年同月比で6.8%上昇し、8月の7.6%上昇から伸びが鈍化した。前月比では0.3%の下落となり、2カ月連続のマイナス圏を示した。
減速の要因として円高進行による輸入原材料コストの低下や、中東からの供給回復に伴う原油価格の下落が挙げられており、商品連動型のインフレ圧力がやや緩んだ。円ベースの輸入物価指数は前年同月比で24.5%上昇と高水準を保つが、8月の25.1%から鈍化した。
ただし卸売物価は依然として高水準で推移しており、今回のデータが日銀の追加引き締め観測を大きく後退させる可能性は低いとみられる。日銀は今年已に累計50ベーシスポイントの利上げを実施している。
9月データは今月下旬の金融政策決定会合で新たな見通しの策定に影響を与える主要な材料となる。アナリストは商品価格高騰と円安が生産者物価を押し上げ、コスト転嫁が消費者物価へ波及する局面が続くと指摘している。
市場では日銀が次の一手をどう打つかが焦点となっており、卸売物価の高止まりはインフレ圧力が完全には消失していないことを示唆している。日銀の金利決定は世界市場にも影響を及ぼす可能性がある。