黒畑靖之新社長は就任会見で、アジア圏の需要獲得と建材商品の絞り込みを優先する方針を示した。ASEAN展開や欧州改革、工場の統合・再編、リフォーム事業の強化などが今後の焦点となる。
三協立山は8月27日に就任した黒畑靖之社長の記者会見を開き、3期連続の最終赤字など厳しい経営環境のなか、2028年5月期から始まる新しい中期経営計画に向けた事業方針を示した。アジア圏への需要獲得に力を入れるとともに、主力の建材事業の製品の絞り込みを進める方針を明らかにした。
ASEAN諸国への展開強化を打ち出し、商業施設向け什器を手がけるタテヤマアドバンス社がベトナムに新拠点を設け、日系企業を中心に販売を進める計画を示した。またベトナムでは現地の小売業の進出が進んでおり、黒畑社長はASEANが成長の見込めるエリアだと語った。
欧州では不動産売却による特別利益計上と人員削減を進め、27年5月期には経費圧縮効果をそれぞれ23億円程度見込むなど、収益構造改革を進める考えを示した。建材事業では断熱性の高いアルミ樹脂複合窓「STINA」シリーズに生産を一本化する方針を示し、製造工場を7工場から5工場へ統合する予定を明らかにした。
アジア圏の拡大だけでなく欧州との両軸での展開を重視し、28年度中の操業を目指すタイのアルミ押出し工場設置やAI・データセンター関連向け材料の手掛けにも言及した。中長期的にはアルミの押出し・鋳造の得意分野を活かし、付加価値の高い事業へ転換していく方針を強調した。