日銀の金融政策決定会合で政策金利の据え置きを決定し、基調的な物価上昇率が2%に到達したとの認識を示した。12月会合で追加の利上げが視野に入る展開となる。これまでの緩和政策からインフレ抑制へ軸足を移す局面が見える。
日本銀行は金融政策決定会合で政策金利を据え置いた一方、一時的な変動要因を除く基調的な物価上昇率が2%に到達したとの認識を初めて示した。デフレ脱却を掲げて2%目標を導入してから足かけ14年、物価を押し上げる政策運営から上振れを抑え込む運営へと舵が切られ、次回の12月会合で追加利上げが視野に入る。
据え置きの判断は8対1の多数決であり、反対した高田創審議委員の提案は否決された。日銀の総裁は基調物価が2%に達したと認識するも、達成を宣言するものではなく、定着させていくことが重要だと強調した。
日銀が目指すのは中立金利への引き上げであり、中立金利は1.1~2.5%のレンジと推計されている。現状の政策金利は1.25%で、ギャップを埋める操作が残るとの考えが示されている。物価上昇には原油高や円安、AI需要の拡大などが影響しているとされる。
市場では来年春までに2度の利上げを織り込む見方が広がり、短期金利の先高観が円安・円高の局面で動く可能性を見通す向きがある。企業の資金繰りや銀行の貸し出し姿勢にも注目が集まり、12月会合に向けた展望が市場の焦点となっている。