東武日光線の新鹿沼駅構内で除草作業中に4人が死亡した事故について、東武鉄道が提出した中間報告書は、現場の作業指揮者が見張り場所や退避先を共有しておらず、現場代理人が代わりに指示を出していたと指摘した。現場の指揮系統の混乱が原因の一端として挙げられている。
栃木県鹿沼市の新鹿沼駅で除草作業をしていた7人のうち、線路上に残っていた4人が進入してきた列車と接触して死亡した。事故は8月20日午前10時45分頃に発生し、残る3人はホーム上などに退避していた。
この日の作業には東武建設と下請けの従業員が含まれ、警備会社に所属する3人が列車の見張りを務めていた。報告書は、現場の作業指揮者が規定に反し、見張り場所の指定や避難先の共有を怠ったとする。
死亡した4人のうち1人は作業指揮者の上司で、現場代理人として除草作業全体を統括していたが、非番で現場には来る予定がなかった。現場代理人が見張り員らへの指示を出し、指揮者は写真撮影に専念していたとされる。
列車見張り員は現場代理人の指示を受けず、列車到着3分前と伝えたにもかかわらず中断されなかった。別の作業員は“意見を述べると怒られる”と説明しており、現場での発言環境の不足が事故につながった可能性があるとされる。