2日午前の東京市場で円は対ドルで160円台前半に定着し、原油高と米金利上昇が進行の背景となった。日本の貿易収支悪化懸念も円の重荷として意識された。
2日午前の東京外国為替市場で円は対ドルで下落し、160円13銭から160円39銭まで上昇した。早朝8時30分時点では1ドル=160円19〜21銭で、前日17時時点と比べ21銭の円安・ドル高となった。ユーロ・円は185円58銭から185円75銭のレンジ、ユーロ・ドルは1.1576〜1.1596ドルで推移した。
円安を後押しする最大の要因は原油高で、米原油先物市場の期近物は前日比5%程度上昇し、1バレル90ドル台で取引を終えた。中東情勢の悪化を背景に米軍がイランへの空爆を開始したとされ、関連する需給情勢が原油価格を押し上げる要因となっている。
米国の金利上昇も円相場の重荷となっている。フェドウォッチで9月の利上げ予想確率が一時7割弱に上昇し、米長期金利の指標である10年物国債利回りは4.80%近くで推移。日米金利差の動向が円売り・ドル買いを促している。
日銀関係者の発言では、植田総裁がG20後の会見で利上げ時期についてはノーコメントとした一方、今後の検討は中東情勢やAI、為替動向を踏まえて行う方針を示した。高田審議委員も物価動向と国債買い入れの調整について慎重・機動的な対応を訴えた。
市場では円相場が160円台に定着した影響として、輸入企業のコスト増加や物価上昇圧力が懸念される一方、輸出企業には一定の追い風が見込まれるとの声がある。中東情勢と米国の金融政策動向が今後の焦点として意識されている。