インフィニオン テクノロジーズ ジャパンがSSTとSSCBの現状を説明する説明会を10月29日に開催。日本で800Vデータセンター導入の壁となる直流750Vの規制区分と今後の課題が取り上げられた。
データセンターの直流給電を支えるSSTとSSCBについて、インフィニオンが現状と今後の展望を解説する説明会が日本法人で開かれた。SSTはDC-DCの高周波トランスを導入し小型化・軽量化を実現する方式、SSCBは直流系統の故障電流を3μ秒程度で遮断できるブレーカーである。
SSTの構成にはCoolSiCとEasyPACKを活用することで設計を簡素化できると説明され、年内には量産開始が見込まれるサンプル出荷段階の製品群が紹介された。SSCBはラックやボード上のブランチレベルでの導入を想定し、従来のアナログ式からの置換が進む見通しだ。
日本国内の普及を阻む最大の要因は法令解釈の影響で、電技省令第2条の規定により直流750V超は高圧扱いとなり、800Vの導入には施工要件や保安体制が現状の法令と整合しづらい状況である。説明者は業界団体と連携して緩和策を検討しているが、法令の解釈次第で実運用には時間がかかるとの認識を示した。
以上の動きは、AIデータセンター需要の拡大や電力網の需給調整の難化を背景に、データセンター手前の系統側からの給電設計の高度化が求められている状況と連動している。