熊本地震で八代工場の煙突が折損し建物が倒壊、11人が閉じ込められ9人が死亡した。復旧の見通しは立っておらず、他工場の点検と代替供給体制の検討が進む。
熊本地震に伴い、日本製紙の八代工場で煙突5本のうち3本が折損し、倒壊した場所には事務所があり、計11名が閉じ込められた。現時点で9名の死亡が確認され、被害の規模が大きいことが改めて示された。
日本製紙は事故原因の特定を急ぐが、現場には立ち入らず第三者委員会を設置して調査を進める方針と説明した。経営陣は今後の再発防止策や防災強化について検討を進め、関係機関の指示にも応じる構えを示した。
八代工場の停止と被害拡大を受け、日本製紙は他の工場の点検を進めるとともに、宮城県の岩沼工場からの出荷を優先する代替供給体制を構築する。新聞用紙の供給を維持するために大王製紙や王子ホールディングスとも協力を検討している。
今回の地震や米国子会社でのトラブルなどを踏まえ、日本製紙は2027年3月期の業績予想を未定とし、復旧の見通しが立ち次第公表するとしている。八代工場以外の影響範囲や長期の操業停止リスクも今後の課題として残る。