電通総研が輸出管理の判定時間をAIで最大97%削減できると発表した。国内企業の実証で従来3営業日だった依頼が約30分に短縮されたことが報告されている。
地政学リスクの高まりと規制強化を背景に、日本企業の輸出管理の実務を効率化するAIの活用が拡大している。特に2026年には外為法のリスト規制の改正や事前報告制度の拡大が実施され、AIを用いた自動化ソリューションの導入が進んでいる。
電通総研はGREENLIGHTシリーズのAIエージェント「GREENLIGHT」の機能として、最新の法令や通達の情報収集、該非判定の支援、判定根拠の一元管理を提供すると説明。利用者がチャット形式で質問すると、根拠条文とともに回答を返す仕組みが特徴とされる。
国内企業を対象とした実証実験では、輸出予定の貨物や技術の仕様情報をアップロードするとAIが要件と照合し、仮判定と根拠を速やかに提示。従来3営業日を要していた判定依頼から仮判定提示までを約30分に短縮し、最大で業務時間を97%削減したという。 判定根拠や承認履歴、参照資料を一元管理する機能も提供され、法令改正への対応や監査対応の効率化が期待されている。
今後は該非判定以外の安全保障貿易管理業務全般への適用拡大が計画され、日本企業の法令遵守と事業スピードの両立を支えるAIエージェントの活用拡大が見込まれている。