日銀が賃金上昇を物価上昇の好循環として金融正常化の条件に挙げる中、4~6月期の実質GDP改定値が上方修正され、賃上げを背景に利上げの材料になるとの見方が示されている。一方、円高進行の最近の動きを受け、次期利上げ時期の見通しには混迷が生じている。
日銀は賃金上昇を物価上昇と結びつく好循環として、金融政策の正常化の前提にしてきた。賃金上昇の水準が3%近いと、緩和縮小の正当化につながり得るとの見方が示唆されている。
本日公表の4~6月期実質GDP成長率の改定値は前期比0.4%、年率1.4%へ上方修正された。設備投資の上方修正や民間消費の底堅さが寄与し、速報値から好転している。
一方、ここ数日で円高方向へ進んだ為替は、日銀の利上げ観測を高めつつも、為替警戒感を緩める可能性があり得る。9月会合での利上げを前提とした場合、ドル円が150円近辺で推移すれば年内2回の利上げを回避あるいは遅らせ、次の利上げを2027年1月以降へ先送りするシナリオも考えられる。