円安が定着するなか、日本企業は為替変動リスク対策を強化している。来期の仕入れ予約を拡充し長期ヘッジを進める動きが広がり、原価と利益の確定を優先する経営戦略が見られる。
円安が定着する状況下、日本企業は為替リスク対応を強化している。為替ヘッジの比率を引き上げ、長期化する傾向が顕著となり、介入局面での予約はリスク抑制の一翼を担っていると指摘される。調達手法や商品の構成見直しにも波及しており、企業の経営戦略に影響を及ぼしている。
作業服大手のワークマンは、日米協調介入後の円相場急反発時に来期向けの為替予約で設定した指値が相次いで約定した。従来は5〜6割程度だったドル建て調達の比率を円安局面後に8〜9割へ引き上げ、来期分は約85%を1ドル=148円程度で予約済みとしている。
企業全体では長期ヘッジの導入が進み、5〜10年先まで固定するケースが増えている。銀行側の相談でも円安想定を前提とした長期ヘッジの問い合わせが増え、調達コストの平準化や事業基盤の強化を目指す動きが強まっている。
円安が続く中、輸出企業のヘッジニーズは高止まりする可能性があるとの見方がある。ドル・円相場のピーク観だけでなく、円安が定着する前提での対応策を検討する企業が増えており、ヘッジ以外の金利リスク管理や資本戦略にも影響が及んでいる。