SaaSの死説が取り沙汰される中、日本企業4社がAIを活用してサービス価値を高め、バックオフィス領域のデータを武器に成長を目指す具体的な取り組みを紹介します。
SaaSの死が議論される2026年初頭以降、米国のSalesforceやIntuit、Adobe、ServiceNowの株価が下落し、AIエージェントの台頭が市場の焦点となった。AIが従来のSaaSを代替する可能性が指摘され、日本企業にも影響が及ぶとの見方が広がる中、AIを活用して成長を狙う日本企業の動向を紹介する。
ラクスの「楽楽シリーズ」はAIを使った自動化を進め、伝票作成AIエージェントやPDF分割データ化、データベース構築などの機能を展開。2030年までの完全自動化を目指すAI戦略と、ARR500億円超えという業績基盤が特徴で、解約抑制だけでなく単価上昇やサービス拡大を狙う。
サイボウズはkintoneのAIを正式提供する計画を発表。検索AIや業務アプリ生成機能の拡張、AIエージェントが業務プロセスに参加する基盤開発を進め、企業データと業務データを横断して活用することでAI時代の競争力を高めようとしている。
Sansanは名刺・請求書・契約書などの一次情報をデータ化する強みを活かし、CelloというAIモデルをBill OneとContract Oneへ実装。契約データを参照して文書作成・レビューを支援する機能やMCPサーバーの提供を通じ、データ資産を活用した新たな収益機会を模索している。
マネーフォワードは会計を中核にバックオフィス全体をつなぐAI戦略「AI Cowork」を展開。複数のAIエージェントが連携して経理業務を横断的に処理する世界を目指し、ラクスとの競合関係を踏まえつつAIによる価値創出を重視している。