SaaSは死んだと言われる中、SORを握るSaaSたちがデータを武器に次の一手を示す。Hubbleやimmedio、ランプがAIを活用して顧客業務へ深く入り込み、事業の先行例を作っている。
前編ではSaaSモデルの概況と、企業の記録(SOR)を握るSaaSはリプレイスが起きにくく、AIを武器として強化されていると伝えられた。本稿では倉林陽氏の支援先である三社が9月上旬に京都で話を聞き、Hubbleは契約業務のAI化を進め、immedioは商談予約の自動化を、ランプは飲食店向けAI販促の事例を紹介している。HubbleはシリーズBで累計15億円の調達を完了し、大企業中心に導入が進む中、契約書の日常業務をAIで効率化する取り組みを進めている。immedioはAI接客をリリースし、ウェブ上の訪問者に対して適切なアクションを提案して商談機会を創出する運用を実証した。ランプはRitelを通じて販促運用をAIへ任せ、飲食店のデータを統合して最適化を図っている。
三社はいずれもSORデータを活用し、実務の現場にAIを組み込むことで「仕事を引き受けるAI」へと転換を図ろうとしている。契約審査の自動化、商談の自動化、販促配信の自動化といった機能を超え、法務・営業・販促といった業務フロー全体を設計・運用する点が特徴である。価格設定については、トラフィック課金・成果報酬・定額・従量課金などの検討課題が残るが、AIが人の仕事を代替する領域が拡大していく見通しだ。