ESETの中小企業向け調査の日本版が公表され、日本企業は過去1年でサイバーインシデントを経験した割合が47%、今後1年間の攻撃を64%が懸念していることが分かった。主な懸念はランサムウェアやAIを悪用したマルウェアなどで、実際の被害要因には監視不足が目立つ。
8月27日に公表された「ESET SMB サイバーセキュリティレディネス指標2026年版」によると、日本を含む世界13カ国・約4400社の中小企業を対象に調査が行われ、IT・セキュリティ意思決定者の状況が整理された。
調査結果として、日本企業が過去12カ月内にサイバーインシデントを経験した割合は47%、今後1年間のサイバー攻撃を懸念する企業は64%に上ることが明らかになった。
日本企業が最も懸念する脅威としては、ランサムウェア・マルウェアが49%、AIを悪用したマルウェアが29%、スパイウェアが24%だった。一方で、実際の侵害原因の最多はセキュリティ監視の不足(29%)であり、アカウント管理の不適切さや旧式システム、脆弱なパスワード、フィッシングが続いた。
永野智氏は、先進的な脅威よりも基礎対策の徹底が重要だと指摘し、日本企業のセキュリティ対策の自己評価が分かりにくい現状を説明した。調査では日本企業の49%が現在のセキュリティ予算を不十分と回答した一方、人材不足や複雑性の課題が対策推進の障壁となっていると指摘された。