栗田工業が通期予想を下方修正し米国子会社の追加費用が約236億円見込みとなる一方、MetaWaterは業績予想を引き上げ株価が変動。半導体需要拡大やPFAS規制強化、老朽インフラ対策の動きとともに、水ビジネスを巡る再編が進む。
10月29日、栗田工業は通期の営業利益予想を655億円から435億円へ引き下げた。米国子会社が施工中の電子産業向け大型水処理装置の対応遅れにより見積原価が受注額を上回り、約236億円の追加費用が見込まれるためである。翌30日の株価はストップ安水準となり、6月の高値から4割超の下落となった。
一方、同日にはMetaWaterが海外子会社の好調を背景に営業利益予想を150億円から175億円へ引き上げ、株価はストップ高まで上昇した。半導体向け設備投資の案件が影響する一方、大型工事の採算管理の重要性が改めて認識された。
市場全体の潮流として、半導体分野ではTSMCが熊本第2工場で3ナノ品を生産する計画を経産省が認定、PFAS関連ではPFOSとPFOAの水道水質基準の格上げが2026年4月に行われる見込みが示された。老朽インフラでは下水道管の法定耐用年数超えが進み、要対策と判定される管路が拡大、関連法規の改正も進んだ。
業界再編も加速し、MetaWaterは水道機工をTOBで取得、三菱化工機と月島ホールディングスの経営統合、日本鋳鉄管とクボタの製造合弁化が進行している。震源の栗田工業と勝ち組のMetaWaterに続き、半導体・PFAS・上下水道の再編・管路・ポンプ・コンサルタントの動向が注目される。