米財務長官ベッセントは、日本の高市政権の高圧経済政策が長期金利を押し上げ、米国債市場にも影響を及ぼすとの認識を示し、日本の金融・財政政策の見直しを強く求めた。
現地時間の8月末から9月初旬にかけての日米財政当局の動きの中で、ベッセント財務長官は日銀の金融政策決定会合を前に、日本の経済政策に対する強い注文を相次いで伝えた。8月31日〜9月1日に開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、日本の長期金利上昇が米国債の金利へ波及する懸念が示され、日銀には次回の会合で「正しい行動を取る」ことを期待すると述べたうえ、リフレ政策の継続を退けるべきだとの趣旨を伝えたとされる。7月末には日米による異例の協調円買い介入が行われたものの、これだけでは十分でなく、日本の金融・財政政策そのものを見直す必要があるという見解を強調した。
第2の論点として、円安が貿易面に与える影響が挙げられる。円安が続けば日本製品のドル建て価格が下がり、米企業にとって競争条件が変化する可能性がある。外国為替市場の動向と日銀の低金利政策が組み合わさる形で、米側にとって日本の政策変更を促す要因として説明されている。これには、日本の長期金利上昇が米国の国債市場への需要にも影響を及ぼすとの見方が含まれ、アメリカ政府としては財政赤字やインフレ懸念の下で金利上昇を避けたいとの意図が指摘されている。
財政面の実務的な提案としては、日銀の金融政策の正常化を着実に進めること、財政規律を中長期的に回復させること、減税の財源裏付けを確保することの3点が挙げられる。リフレ政策を全面的に終わらせるべきとの指摘は、日本経済が供給制約と輸入物価上昇に直面する現状に適合するとされ、インフレ抑制と生産性向上などの成長戦略を優先するべきだとの意見が示された。来年度予算の総額は過去最大の143兆円超を見込み、追加財政・財源の裏付けが問われる中で、国債発行と日銀の買い入れ動向にも警戒が続く。