乃村工藝社の2026年度第2四半期累計決算で受注残高が888億4400万円と過去最高を更新し、受注高は919億7100万円で同期間の過去最高を記録。一方、万博関連の反動で上期の売上高は733億2200万円、営業利益は52億6100万円となった。
乃村工藝社の2026年度第2四半期累計決算は、万博関連案件と大型再開発案件の反動による減収減益と、受注高・受注残高の過去最高更新が同時に見られた。売上高は733億2200万円で前年同期比9.0%減、営業利益は52億6100万円で同23.7%減となった一方、受注高は919億7100万円、受注残高は888億4400万円でそれぞれ過去最高を更新した。売上総利益率は20.1%を維持した。小久本社長は需要拡大を構造変化と位置づけ、リノベーション需要やインバウンド投資、体験消費の拡大、オフィス投資などが新たな空間需要を生み出していると説明した。
市場分野別では余暇施設や広報・販売促進、専門店などで増収となる一方、博覧会・イベント市場は前年の万博関連案件の反動で大きく落ち込んだ。複合商業施設市場も再開発案件の完工影響で減少したが、ホテルの新装・改装やイベント装飾案件が寄与した。インバウンド需要の高まりを背景にホテル投資は活発化しており、万博反動の影響を緩和する要因となっている。
受注環境は「極めて堅調」との認識で、特に余暇施設市場と専門店市場の大型案件や海外ブランド店舗の受注が寄与した。余暇施設の受注残高は223億1600万円、ホテル大型改装案件を複数抱える状況が今後の売上計上のカギとなる。前島CFOは大型案件の売上計上タイミングが通期業績の要となると説明した。
中期経営計画の核心は一気通貫モデルによる継続的価値の創出で、企画段階から運営まで関与する案件の総利益率が高い傾向にあるとされる。産後ケアホテル「ビラマム東京有明」や地域活性化プロジェクト「ハッピーローソンタウン池田/フジサワ大店」などが具体例として挙げられ、受注残高の積み上げと利益率の底上げに寄与している。
通期見通しは据え置きで、売上高1680億円、営業利益134億円、経常利益136億円、当期純利益92億5000万円を予想。営業利益率8.0%、中期目標達成に向けた配当方針は年間44円とする。