フランスは9月24日に開催した経済安全保障会議で、経済安全保障政策の強化方針を示した。背景には外国企業の買収や技術流出を巡る警戒案件の急増がある。
フランス政府は9月24日、経済安全保障会議を初めて開催し、経済安全保障政策の強化方針を公表した。会議の目的は、資本・株主構成の問題や技術流出を巡る警戒案件の増加に対処するための方針を明確にすることだ。
SISSEが把握した経済安全保障アラートは2026年に800件を超え、5年前の約300件からおよそ3倍に増加している。政府は地政学的緊張の高まりと検知能力の向上が背景にあるとみている。
警戒対象は大企業に留まらず、防衛産業・技術基盤は約8割が中小企業・中堅企業に関連し、スタートアップも重要な標的となっている。2025年の案件はパリ首都圏以外で半数以上発生しており、南東部や南西部の地域で特に多い。
将来の成長を支える先端技術の保護を強化する方針も示され、サイバーセキュリティー、AI、医療・ヘルスケア、農業・食品産業の一部が重点分野とされる。外国投資審査制度や国家科学技術基盤保護制度などの枠組みを通じて実施される見通し。