厚生労働省の2026年労働経済白書によると、日本企業の生成AI利用率は9.2%でOECD平均の20.2%を大きく下回り、投資と人材育成の遅れが指摘された。
白書は1990年代後半のIT導入期の先行者利益の分析を踏まえ、日本で初期投資が少なかったことが経済成長の伸び悩みにつながった可能性を示唆した。その上で、AIにも初期段階での積極的な投資が重要だとの見方を示している。
日本の導入基盤は中小企業や一部業種で特に弱く、従業員300人以下の中小企業の59.0%がAI導入予定なしと回答している。医療・介護・福祉、宿泊・飲食サービスの低水準も指摘されている。
人材育成の遅れも顕著で、AI訓練や資金援助を受けている割合は金融・保険業で26.9%にとどまり、米国・英国・ドイツと比べ大きく下回っている。製造業でも50%台前半と他国と比べ低い。白書は労働市場への影響として雇用創出と喪失の両面を指摘し、政府のリスキリング支援の重要性を強調している。