ドル円相場は7月以降大きく揺れ、9月の日銀会合や米FOMCを控えるなか、佐々木融氏は日銀の利上げ継続と実質金利の改善が円安転換の鍵になるとの見方を示している。
現在のドル円は164円付近から155円台へと一時的に動いた後、再び160円前後へ戻るなど大きく揺れ続けている。市場は日銀の追加利上げ観測を強めつつも、介入の規模よりも政策の持続性が円相場の方向性を決めるとみている。
日米協調介入は短期的な円高を招いたものの、ファンダメンタルズが円安圧力を作り出している限り相場の基調が大きく変わるとは見られていない。介入後には実需や個人のドル買い需要が円高を抑える可能性があると指摘される。
米国から日銀への利上げ圧力が強まるなか、日銀の独立性をめぐる慎重な判断が続く。米長期金利の上昇やデフレ・ディスインフレからインフレ時代への移行が、世界的な金利動向に影響を及ぼしているとの見方がある。
9月のFOMCでは利上げの可能性が織り込まれており、長期金利の上昇を抑えるためには中央銀行の強い抑制姿勢が必要との指摘がある。一方、日銀は段階的な利上げを継続できるかが焦点で、25bp超の利上げが実現するかよりも今後の方針の継続性が重視されるとの見解が示されている。
年末に向けては原油高と資源価格の上昇が日本の輸入額を押し上げ、貿易赤字を拡大させる可能性がある。これに伴いドル買い・円売りの需給が強まれば、円安圧力が再燃するシナリオも想定される。