野村リサーチはS&P500の見通しを変更し、イラン情勢は遅かれ早かれ収束すると見込む。FRBのタカ派化と原油高が短期の逆風要因だが、中長期ではEPS拡大と需給の改善を背景に株高基調が続く可能性があると解説している。
2026年3月以降の米国株の軟調は、イラン情勢を背景とした原油価格の高止まりと、それに伴うインフレ懸念がFRBの金融政策をタカ派化させるとの見方が要因とされる。S&P500では調整指標が増え、テクニカル面でも弱さが示された一方、企業業績は底堅く自社株買いやM&Aによる需給は引き続き支えとなる見通し。
S&P500の12か月先予想PERは3月27日時点で19.1倍へ低下しており、現状はハイリスク・ハイリターンの局面と位置づけられる。中長期の投資家は時間分散を意識した押し目買いの適切さを示唆している。
S&P500のメインシナリオは2026年末7,300、2027年末7,600、2028年末7,900とされ、イラン情勢の収束と景気・業績拡大、2026年内のFRBの2回利下げを前提としている。足元のイラン情勢やPERの切下げを受け、2026年6月・9月の見通しはやや引き下げられ、レンジ下限も調整されている。
投資戦略として、半導体・REIT・小型株・等ウェイト指数を組み合わせたバーベル戦略を重視し、分散効果の高い組み合わせが有効との見方を継続する。金融セクターに対してはPERが14倍前後まで低下した銘柄に注目する一方、石油・ガス関連は原油高の持続性次第で慎重さを要するとしている。