米ドル円は160円超での上振れ余地は限定的とみられ、円買い介入の行方が10月の利上げ動向を左右する可能性が指摘されている。
9月の米国FOMC後、米ドル高が続き、米ドル円相場は一時159円台へと回復を試みた。7月末に163円台だった水準は9月8日に153円を割り込み、大幅な円高・米ドル安へと動いたが、その後は円高分の半分以上を取り戻した格好となった。これにより、円安圧力の再燃を背景に日米当局は介入の可能性を意識する展開となっている。先週金曜には再び157円割れまで調整する局面も見られ、相場の振れ幅は依然として大きい。
市場の焦点は、10月の米国利上げをはじめとする主要中央銀行の利上げ動向へ移っている。具体的には、10月会合で連続利上げに踏み切る可能性を市場が織り込んでおり、FRBの10月利上げ確率を6割程度、ECBの連続利上げ確率を4割程度とする見方が広がっている。一方、日銀の連続利上げへの期待は低めに留まっており、円相場の展開には依然として不確実性が残る。
ファンダメンタル面では日銀が9月会合で25bpの利上げを決定し、利上げの間隔を3か月に短縮したことが注目される。原油高の影響もありインフレ警戒感が高まるなか、物価の動向次第で日銀の利上げペースが加速するとの見方が出ている。9月東京小売・製造業の景況感を示す短観の改善や、9月の東京コアCPIの上昇加速が政策効果の持続性をめぐる議論を後押しする可能性がある。
円買い介入の再燃リスクは依然として高く、日本当局は10月の利上げ期待を強化させる材料として介入を位置づける可能性がある。日米首脳・財務相の協議や関係者の発言も、介入の可能性を市場に示唆する局面がある。10月の展望レポートではインフレ見通しの上方修正があるかもしれず、米ドル円の上値を抑制する介入の実施が注目される。