日銀の9月会合議事要旨が5日に公表され、委員間で中長期的な予想物価上昇率が今後高まるとの認識が共有された。複数の委員が追加利上げの必要性に言及する一方、今後の利上げ局面を見据えた議論が続く見通しとなっている。
日銀が9月17日、18日に開いた金融政策決定会合の議事要旨が5日公表され、委員の間で中長期的な物価上昇率が今後高まっていくとの認識が共有されていたことが示された。これは、2%の持続的な実現に向けて金融緩和の調整を継続する必要性が意識されていた形だ。
議事要旨によると、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年同月比は足元で1%台後半まで拡大している状況を確認した。複数の委員からは、企業間取引での価格転嫁が消費者段階にも及ぶ動きが出ており、エネルギーを除く総合指数の前月比の伸びが以前より加速しているとの指摘が上がった。
サービス価格もここ数年は小幅ながら上昇を続けており、上昇ペースがさらに速まれば基調的な物価上昇率が上振れする可能性があるとの見方が示された。
2026年度後半以降に物価の伸び率が2%を明確に上回る水準まで高まるとの予想で委員の認識が一致した。消費者物価の基調的な上昇率は徐々に高まり、2026年度後半から2027年度にかけて目標とほぼ整合的な水準となり、その後も同程度で推移するとの見方を大方の委員が共有した。
金利政策をめぐっては、複数の委員が追加利上げの必要性に言及した。物価が上振れする兆候が確認されれば利上げペースを速める必要があるとの考えを示す委員もいた。
市場では、日米の金利差縮小を意識した円買い・債券売りの動きが続くとされ、利上げ加速の可能性が示されたことで短期金利や為替相場が反応しやすくなる可能性がある。企業の資金調達コストにも影響が及ぶだけに、今後の物価指標と日銀の発信が注目される。