日銀の小枝委員は中立金利が1%を相応に上回る水準にあると明言し、緩和的な金融環境が続く中で追加利上げに前向きな姿勢を示した。物価上昇リスクは相応にあるとしつつ、利上げの慎重すぎる運びにはならないとの認識を示した。
日銀の小枝淳子審議委員は熊本市で開かれた金融経済懇談会の講演で、今後の政策運営について中立金利の水準に言及した。推計レンジの下限とされる1%を「相応に上回る」水準にあると明言した。
講演では賃金の安定的な上昇や幅広い品目の物価上昇が数年続いていることが指摘され、日本の物価上昇率は以前より持続的なものに定着しつつあると踏み込んだ表現が使われた。
中立金利の推計を考慮しつつ、経済・物価の状況を見ながら適時に政策を調整していくべきだと述べ、物価の上振れリスクが2026年度・2027年度とも大きくなるとの分析を示した。
金融環境全体は緩和的な状況が続くとの見方を示しつつ、日銀が今後の利上げペースを判断する際には物価上振れリスクへの警戒を強めていることが浮き彫りになった。