村田製作所がMLCCの生産能力を2030年度に倍以上に拡張する計画を発表。総額1兆円を投じ、国内外の拠点を統合的に強化して需要増へ対応する。
村田製作所は2026年度から2030年度の5年間でMLCCの生産能力をグローバルに拡大するため、総額約1兆円を投資すると発表した。投資の内訳は建屋約3500億円、生産設備約6500億円となっており、国内外の拠点で新設・増設を進める。2030年度のMLCC売上高は2025年度比で2倍以上を目指すとしている。
国内では岡山村田製作所へ約1500億円を投資し、新生産棟を2027年4月着工、2028年末竣工を予定する。岡山を含む従来拠点と合わせて国内3拠点での生産体制を構築する計画で、2030年までに1500~2000人規模の雇用を目指す。
島根県安来市にもMLCCを含む電子部品の新工場を建設する方針だが、着工・竣工・投資額などは決定次第公表されるとしている。出雲村田製作所の既存拠点も生産能力拡大を継続する。
海外ではタイの現地法人に新棟を建設して2027年竣工を目指し、フィリピンの現場では既存棟の未稼働区画へ生産設備とインフラを導入して2027年の稼働を計画している。日本・ASEAN・中国の各拠点で生産設備の導入と能力増強を毎年進める。
投資の目的は高まるAIデータセンター需要だけでなくエッジデバイスやモビリティ、ロボティクスなど幅広い市場の需要に対応する供給体制を整えることにあり、材料開発から生産技術までの技術基盤を活用してMLCCの性能向上と安定供給を進める。