経済産業省や金融庁などが相次ぎコーポレートガバナンスに関する重要文書を公表し、日本企業の株主還元と成長投資のバランスをめぐる議論が活発化している。
ここ数年、日本企業は自己株買いを含む株主還元を進める傾向が強く、日米欧の比較で日本の株主還元の伸びが大きい。配当と自己株買いを合わせた額は過去の水準を上回り、資本効率の改善が進んでいる一方、成長投資や賃金の上昇には結びつきにくいとの指摘もある。
この状況を受け、26年改訂版のコーポレートガバナンス・コードの公表や、成長投資ガイダンスの発表など、相次いでガバナンス文書が公開された。経産省に加え、金融庁や東京証券取引所、自民党も関連文書を公表している。
7月21日に金融庁と東証が公表したCGコードの改訂と、同時期に経産省が出した成長投資ガイダンスが、企業価値の持続的な向上を目指す方針として位置づけられた。続いて30日には行動指針に関するポイントとQ&Aが公表され、ガバナンス改革の節目として整理された。
また、29日には自民党の政務調査会で成長志向型のガバナンス改革を提言するPTの設置が発表され、企業価値を伸ばすための改革が促される流れとなっている。