ロシアは日本たばこ産業(JT)がロシアに保有する資産を一時的に現地企業の管理下へ移すよう命じ、同国大統領令に署名した。資産の所有権は維持されるが、経営権は事実上失われるとみられる。
ロシアのプーチン大統領は5日に、日本たばこ産業(JT)がロシアに保有する資産を一時管理下に置くよう命じ、同令を公布した。これによりJTのロシア事業は現地企業の管理下で運営され、表面的な所有権は維持されるものの実務的な経営権は限定的となる。
一時管理制度は2023年に欧米などによるロシア資産凍結に対抗する目的で制定され、企業側は法的には資産の支配権を保持することになるが、実務上はロシア側の管理が優位となる。インタファクス通信によれば、世界的なタバコ企業の資産がロシア企業の管理下に置かれるのは初めてとされる。
JTインターナショナル(JTI)は1999年以降ロシア事業を展開し、ロシア市場で首位を獲得した時期もある。国内には4カ所の生産拠点があり、従業員は約4000人に上る。JTは従業員やステークホルダーを最優先に状況と今後の選択肢を精査しているとコメントした。
今回の動きは対日圧力を含む対外関係の動員とみられるが、公式には今後の対応や影響の全体像は示されていない。