生活者の贈り物の形が従来の現物中心からデジタル・ソーシャルギフトへと移行しつつあることを、関東1都6県の満15~69歳を対象にした調査結果が示している。お中元・お歳暮の比率は低位にとどまり、デジタルギフト券やデジタル領域の贈り方が若年層を中心に拡大する傾向が確認される。
関東1都6県の満15~69歳男女3,192人を対象に、ここ1年間に贈り物をした人の割合や贈り物の形態、世代間の違いを問うアンケートが行われた。全体で贈り物をした人は52.6%で、女性の方が贈り物をする割合が高い。最も多く贈られている形態は現物ギフト(28.5%)だが、お中元・お歳暮は16.5%にとどまる。
世代差が顕著で、女性60代ではお中元・お歳暮が34.5%と高いのに対し、若年女性の朝代ではお中元・お歳暮が極端に低く、デジタルギフト券は若年層で高い。特に女性20代のデジタルギフト券は23.8%に達し、お中元・お歳暮の4.4%を大きく上回る。ソーシャルギフトも若年層で普及が進む。
従来型の贈り物で負担と感じる点の上位は「何を贈るか悩む・選ぶのが面倒」35.4%、「費用がかかる」35.1%、「相手の好みが分からない」31.8%であり、金銭的コスト以上に心理的コストが大きい。住所を知らないことは負担の要因としては低く、贈答の機会は住所が知れている相手に偏りがちである。
デジタル・ソーシャルギフトの魅力としては「少額から気軽に贈れる」47.9%、「思い立ったときにすぐ贈れる」42.9%、「住所を知らなくても贈れる」42.0%が高く、従来の負担と相補的に受け止められている。これらは「贈り物未満、挨拶以上」という新しい領域の拡大につながり得る。
「贈り物未満、挨拶以上」という領域が広がる一方、ポイントや電子マネーの金銭性には抵抗が残る。現金の抵抗感は45.8%と高く、ポイント・電子マネーを贈る場合の受け取り起点の利用拡大も観察される。全体として、デジタルギフトは新たな使い道を探る場として受け止められている。
結論として、贈り物は従来の儀礼的領域から気持ちを伝える場へと変化しており、若年層を中心にデジタル・気軽さを重視する動きが強まっている。贈る側・受け取る側双方にとって新しい利用機会を創出する可能性がある一方、金銭性への抵抗や「心のこもり方」の設計が課題として残る。