旧日本軍の撤退の教科書に言及しつつ、東芝は原子力事業の撤退を先送りし損失が拡大。ホンダは2020年代に中国市場とEVへ投資を進めたが、環境変化を受け迅速に戦略修正を実行した。
作戦要務令を読み解くと、戦場では情報が不完全でも決断を下すべきだとされる。記事はこうした視点を企業経営に当てはめ、決断の遅延が敗北を招くと指摘する。
東芝は原子力事業への参入そのものよりも、撤退・縮小の判断を先送りした点に問題があったとされる。修正のタイミングを逃した結果、巨額損失の兆候が早期から現れていたにもかかわらず組織が拘束され、事態は深刻化した。
一方、ホンダは2020年代前半に大規模投資を進めたが、EV需要の減速や中国メーカーの台頭、規制緩和の影響で市場環境が急変。これに対し「正しいか分からないから様子を見る」姿勢を取らず、戦略修正へ迅速に踏み切った。北米向けEV計画の見直しやAFEELA計画停止、中国事業再編、人員削減などを実行した。これらは短期的には大きな損失を伴うが、戦力温存のための再配置として捉えられている。