思想家の内田樹さんと慶應義塾大学准教授の岩尾俊兵さんの対談を通じ、日本企業の経営思考の強みと、トップダウン型組織の課題が語られた。
海外で成功したやり方を日本に取り入れることの是非を問う対談の一部が、著書『武器としての経営思考』をもとに紹介された。対談は日本企業の強みや経営思想に焦点を当て、ヒトの共同体としての経営を重視する見解を示している。
対談では経営とは単なる利益追求ではなく、人びとが協働する共同体として捉えるべきだとの意見が示され、組織を数字重視の道具にする現代経営学の潮流へ批判が述べられた。異端とされる経営学者としての視点が強調され、現状の課題が語られた。
日本の衰退は組織論の構築の誤りに起因するとする意見が共有され、トップダウン型の組織運用が問題だとの指摘があった。具体例として、2024年11月に再選を果たした兵庫県知事・齋藤元彦氏の組織運用のあり方が取り上げられた。
対談は経営をただの資本主義的道具として見る見方を見直す必要性を示し、カネだけでなく文化や共同体の在り方を重視する新たな経営思考の必要性を示唆している。