デリカフーズホールディングスのIRインタビューを基に、コールドチェーンを軸とする事業モデルと成長戦略の要点を整理します。長期視点の中期経営計画で、物流・顧客・商品の三つのポートフォリオ変革や国内生産拡大の方針が説明されました。
デリカフーズホールディングスは、野菜の総合加工メーカーとして全国規模でカット野菜を中心に青果物を供給しており、5℃帯のコールドチェーンで加工から配送まで全工程を管理するFSモデルを全国に展開している。ISO22000などの認証を取得しており、鮮度と品質を重視した事業運営を特徴とする。
創業は1979年とされ、現在のコールドチェーン重視の成長戦略は2009年の社長就任時に本格化し、30億円規模の設備投資を伴う新施設の建設を通じて、売上を530億円規模へと成長させた。カット野菜を軸に全国で供給網を拡大し、外食・中食・ファストフード向けの取引を中心に事業を展開している。
成長戦略として第五次中期経営計画を掲げ、事業・顧客・商品の三つのポートフォリオを変革。物流事業の強化やリードタイム短縮を目的とした社内物流子会社の活用、外部取引の拡大を進めるほか、ミールキットやタレ・ドレッシングの高付加価値品の比率を高め、青果物サプライチェーンの中長期的な改革を推進する。国内自給率の向上を目指し、玉ねぎ・長ネギ・人参などの国内生産化と長期保存拠点の設置も検討されている。
注目点として、同社の事業基盤は外食・中食産業を支える社会インフラ的役割を担い、施設停止が広範な店舗に影響を及ぼす可能性が高い点が挙げられる。長期的には農家と連携した持続可能な農業の実現とSDGs貢献を目指し、10年先・20年先を見据えた成長戦略を展開していく方針。