紙需要の縮小を背景に、KPPグループホールディングスが海外M&Aを加速。2019年スパイサーズ買収を皮切りにアンタリス買収を実現し、国内でも子会社化を進めて事業ポートフォリオの転換を着実に進めている。
紙商社最大手のKPPグループホールディングスは、国内外の事業ポートフォリオ転換を目指し積極的にM&Aを進めてきた。2019年にはオーストラリアのサイン・ディスプレー関連企業スパイサーズを買収し、続く2020年には欧州最大の紙商社アンタリスを取り込んだ。これにより、北東アジアを国際紙パルプ商事、欧州・米州をアンタリス、アジア・太平洋をスパイサーズが担当するグローバル体制を確立した。
2022年に持株会社制へ移行後は、M&Aを加速させ現地法人口座の整理と連携強化を進めた。これまでの累計は30件近くに達し、今年も7件のM&Aを公表している。国内では木くずリサイクルのシナネンエコワークスの子会社化をはじめ、写真薬品・インクジェット紙の製造企業中外写真薬品、デザイン・店頭装飾のプロスパーグラフといった企業を次々と子会社化する動きが続いている。
ターゲット領域は、デジタル化が進む中でのパッケージング資材やビジュアルコミュニケーション関連へと拡大。オセアニア・東南アジアを含む地域では、ボルトオン型のM&Aを通じて周辺事業を追加取得し、事業領域の多角化を進めている。長期ビジョンGIFT2030の下、2031年期には売上高1兆円・営業利益300億円を目指すが、北米市場の開拓や中国市場の再構築など課題も指摘されている。