10月の円・ドルの月間変動幅は2.87円と4年半ぶりに最も狭くなり、円売りの急減が顕著になった。背景には両国政府の為替介入と市場のリスク回避がある。
10月の円・ドル為替レートは156円台前半から158円台後半のレンジで推移し、月間変動幅は2.87円となって4年半ぶりの低水準に縮小した。円安と円高が拮抗し、方向感を欠いた状態が続いた。
CFTCの集計によると、ヘッジファンドの円売り越しは10月27日時点で約1万4,000枚、金額換算で約1,800億円規模だった。6月末のピーク時には約11万5,000枚に達していたが、現在はその水準の8分の1程度に縮小している。
売りの急減の背景には米日政府の為替対応が第一の要因とされ、円買い介入の影響と市場の円安けん制が続く中で、投資家の円売り踏み込みが弱まっているとの観測がある。輸出企業のドル売りも増加傾向にあるが、160円前後への戻りは不透明との見方がある。
安全資産としての円需要が高まる一方、原油価格の上昇圧力や米国金利の動向、BOJの政策対応を巡る市場の関心は高く、円は当面狭い範囲での推移が続くとの見方が多い。