8月初旬、米財務省の手書きメモをきっかけに日米が協調介入を実施。円相場は一時159円台に回復するも、再び160円前後へ戻る動きが続く。
8月初旬、日本円は対ドルで異常な水準と見なされる160円前後に向かい、米財務省の手書きメモを契機に日米が協調介入を実施した。介入後は一時的に円高方向へ振れる場面があったが、再び円安方向へ動く場面が生まれている。ワシントンは介入を継続する可能性を示唆している。少なくとも現状では、介入の効果は限定的との見方もある。
今回の介入では従来のドル売り・円買いに代わり、米国側がユーロを売る形で介入が実施された。ユーロ売却はドルポジションに大きな影響を与えず、同時に円の下支えを試みる戦略として注目された。
介入の財源として重要なのがFRBのFIMAファシリティで、外国中銀が米国財務省に米国債を担保として差し入れ、ドルを得て介入に充てる仕組みだ。上限は600億ドルで、介入の繰り返しを制約する要因となる。日本は現金バッファーを持つが、過去には米国債を直接売却して介入資金を調達してきた。
セッツァー氏は円の極端な安値がファンダメンタルズから乖離しており、1960年代水準へ回帰しているとの見方を示す。一方で日銀が9月に利上げを実行しなければ、介入効果は持続せず、ポジションは再構築され得る。日本の財政状態は米国より強いとの指摘もあるが、真の支援は日本資本が円を再び手元へ戻す判断をすることにかかる。
最終的な転換点は日銀の政策決定と海外資金の還流次第となる。160円のラインは両国が維持を目指すフロアとして機能する可能性があるが、介入の継続性と市場の動向次第で結論は再度変わると見られる。