過去2週間の海外/日本の液冷関連ニュースを要点化。SLBによるKelvion買収やシンガポールの新規格導入、主要企業の冷却設計動向など、データセンターの熱設計と資本動向の新動きを整理。
最新の動向として、石油サービス大手のSLBがドイツの熱交換大手Kelvionを買収する契約を現金34億ドル、債務約7億ドルを含め取引価値は約41億ドルで成立した。Kelvionはデータセンター関連売上を2026年に12〜13億ドルと見込む。SLBは統合後のデータセンター事業を2028年に45〜50億ドル規模へ成長させる計画で、稼働の早期化を図る。
一方、シンガポールは液冷の国家規格「SS 726:2026」を導入。熱帯地域向けの設計・導入・保守・リスク管理を包括し、40℃超の冷却液温度を想定する。これにより液冷の省エネ効果がデータセンター全体へ拡張され、PUEの改善指標とセットで評価される見込み。
大手企業の冷却設計も高度化している。Metaは最新AIデータセンターの大半で閉ループ液冷を採用しており、冷却液は最大約10年間使用可能。Schneider Electricは227kW/ラックの実装事例を示し、今後2〜3年で1MW超/ラックも現実味を帯びると予測。
Prime Data Centersは閉ループ冷却によりWUEをほぼゼロと公表し、水資源の観点からの説明責任を重視。NextDCはWUEとPUEが3年連続悪化したと報告し、液冷導入だけでの省資源化は一義的ではないことを示唆している。
台湾ではAblecom TechnologyがJochu Technologyの私募へ参加し、AIサーバーラックおよび液冷事業の追加生産能力確保を進めており、サプライチェーンの垂直統合が進む状況。